【11月10日 AFP】エチオピアの反政府勢力がアムハラ(Amhara)州の町を襲撃した際、女性に対し集団レイプをしたり強盗を働いたりしていたことが分かった。国際人権団体アムネスティ・インターナショナル(Amnesty International)が10日、報告書を発表した。

 報告書は、ネファスメウチャ(Nifas Mewcha)で被害に遭った女性16人の証言をまとめたもので、8月のティグレ人民解放戦線(TPLF)の襲撃に焦点を当てている。アムネスティは先に、北部ティグレ(Tigray)州で数百人の女性と少女が、エチオピアとエリトリアの両政府軍の兵士によりレイプされたとする報告書を出している。

 女性16人のうち14人は、TPLFから集団レイプされたと証言している。銃を突き付けられ、子どもの目の前でレイプされた女性もいた。

 TPLFの戦闘員3人にレイプされた30歳の女性は、9歳と10歳の子どもが泣きながらそれを見ていたと語った。「男たちは私を殴ったり蹴ったりした。いつでも撃つというように銃を向けられていた」

 2人の子どもを持つ28歳の女性は、娘の目の前で4人の男からレイプされたと証言した。男の一人はアムハラ人をロバと呼ぶと、「政府軍は私の妻をレイプした。今度は自分たちがやりたいようにする番だ」と言った。

 アムハラ州は、8月に9日間にわたる襲撃を受けた際、70人以上の女性がレイプされたとしている。

 アムネスティは、証言をした女性の大半はTPLFの襲撃で病院が被害を受けたため、十分な治療を受けられていないと指摘した。(c)AFP