【11月9日 AFP】中国黒竜江(Heilongjiang)省の黒河(Heihe)市はこのほど、新型コロナウイルスとの「人民戦争」の一環として、流行発生源追跡の手掛かりとなる情報提供者に報奨金10万元(約180万円)を支払うと発表した。

 中国では変異株「デルタ株」の流行で感染が急拡大しており、20の省や地域で感染が確認されている。9日の全国の新規感染者数は43人で、3週間にわたり2桁台が続いている。

 各国が新型コロナ関連の規制を緩和する中、中国は引き続き感染者ゼロを目指す「ゼロコロナ」政策を掲げている。これまでは、厳しい国境閉鎖やロックダウン(都市封鎖)、長期隔離などの措置により感染を抑えてきた。

 しかし、現在40都市以上で感染が拡大している。

 ロシアと国境を接する黒河市はこのような状況を受け、新型コロナの流行発生源につながる情報の提供者に10万元の報奨金を支払うとしている。

 市政府は「今回の流行の発生源を一刻も早く明らかにし感染の鎖を突き止めるため、流行の予防と管理のための人民戦争の遂行が求められる」と説明した。

 市は、密輸や密猟、密漁を見つけたら直ちに報告するとともに、オンラインで買い物をして海外から輸入した場合「直ちに消毒」し検査するよう要請している。

 中国では最新の流行で数百万人がロックダウンの対象となっている。国内の移動制限も強化され、飛行機や列車も運休された。(c)AFP