【10月27日 AFP】2022年北京冬季五輪・パラリンピック組織委員会(BOCOG)は27日、大会を新型コロナウイルスから守ることが「最大の課題」だと話した。

 北京は来年2月、夏季五輪と冬季五輪の両方を開催する史上初めての都市になり、前週には聖火の到着を祝う控えめなセレモニーが行われた。

 しかし開幕まで100日となる中、中国はウイルスの根絶を急いでいる。多くの国民が自宅待機を命じられ、少なくとも11の省で大規模な検査が実施され、多くのフライトや列車の運行が停止している。

 組織委の張建東(Zhang Jiandong)執行副主席は、記者会見で「今回の冬季五輪を組織するにあたって、(新型コロナの)パンデミック(世界的な大流行)は最大の課題だ」と語った。

 さらに張氏は、中国の厳格な規則で「新型コロナウイルス感染症(COVID-19)のリスクと影響は減らせる」と話し、詳しい処分内容は明かさないながらも、隔離環境「バブル」内で厳格な感染症対策に従わない者には、相応の結末が待っていると続けた。

 また「準備はすべて完了」し、会場も完成したと話している。

 2019年末に最初の新型コロナ感染が報告された中国では、感染者数は他国と比べて低く抑えられているが、当局は厳密な「ゼロコロナ」戦略を維持し、出入国の管理と厳しいロックダウン(都市封鎖)を行っている。

 27日の国内の新規感染者数は約50人。しかし北西部甘粛(Gansu)省の省都で、人口400万人の蘭州(Lanzhou)市は26日にロックダウンに入り、住民は緊急時以外の外出禁止を命じられた。

 北京とも隣接する河北(Hebei)省の関係者は、大会期間中に1日最大4万件のサンプルを検査し、新型コロナの陽性を判定できる移動式ラボを製造中だと話している。(c)AFP