【11月5日 AFP】エチオピア政府は4日、北部ティグレ(Tigray)州の反政府勢力との「存亡を懸けた戦い」の勝利は目前にあるとして、戦闘継続を宣言した。国際社会からの停戦呼び掛けを無視する格好となった。

 反政府勢力が首都アディスアベバに進撃する中、政府広報室は「わが国は外国のプロパガンダに屈しない! これは存亡を懸けた戦いだ!」と、フェイスブック(Facebook)に投稿した。

 2019年にノーベル平和賞を受賞したアビー・アハメド(Abiy Ahmed)首相がティグレ州への派兵を決定してから1年となる4日に投稿されたもので、反政府勢力ティグレ人民解放戦線(TPLF)との停戦交渉に向けた機運がそがれる恐れがある。

 米国務省によると、エチオピアを含む「アフリカの角(Horn of Africa)」地域を担当する米国のジェフリー・フェルトマン(Jeffrey Feltman)特使が同日、エチオピアを訪れ、国防相や財務相、副首相、アフリカ連合(AU)のムーサ・ファキ・マハマト(Moussa Faki Mahamat)委員長と会談。5日も当局者との会談を継続する予定だ。

 ネッド・プライス(Ned Price)米国務省報道官はワシントンで会見し「(米国は)TPLFとエチオピア政府を含む全当事者が直ちに矛を収めることを望んでいる」とするとともに、「持続的な停戦に向け前提条件なしに交渉に入るよう求める」と語った。(c)AFP/ Robbie COREY-BOULET