中国の「IoT首都」無錫市でIoT博覧会 5GやAIと統合した最先端技術を披露
このニュースをシェア
【11月5日 東方新報】中国で「モノのインターネット(IoT)の首都」と呼ばれている江蘇省(Jiangsu)無錫市(Wuxi)で10月22~25日、「2021世界IoT博覧会(2021 World Internet of Expo)が開かれた。世界21か国・地域からIoT業界の専門家が集まり、中国企業などの最先端技術が披露された。のべ60万人以上が来場し、4億8000万元(約85億7352万円)の取引が行われた。
上海市から東へ約130キロ、日本企業も多く進出している無錫市は2009年、政府から「国家センサーネットワーク・イノベーションモデル区」に指定され、中国のIoT産業とハイテク開発を推進する重要な役割を担った。IoT分野に特化した企業は3000社、人材は20万人を超え、2020年の産業規模は3000億元(約5兆3585億円)に達している。
博覧会会場では、遠隔操作による自動運転車、スマート都市交通、水質管理システム、教育ロボット、スマート医療、デジタル輸送、デジタル製造などの最先端技術が紹介された。
中国の国有通信大手、中国電信(チャイナテレコム、China Telecom)は第5世代移動通信システム(5G)と人工知能(AI)、IoTを統合した「5G AIoT」技術を披露。0.01ミリ単位の精度で機械を組み立てるマシンアーム、物流の効率化を図る無人配送車、品質検査を行う視覚マシンなどが来場者の関心を集めた。園林・庭園の管理を担うマシンは、10万台以上を同時に管理できるという。
博覧会の期間中、無錫市のビジネスエリアに中国初の公道自動運転バスが登場した。宇宙開発を担う中国航天科工集団傘下の企業が運行しており、市民は中国版LINE「微信(ウィーチャット、WeChat)」を通じて予約、乗車を体験した。自動運転バス路線は年内に通常運行を実現するという。
中国の技術分野の最高研究機関・中国工程院の鄔賀銓(Wu Jiaquan)博士は「IoTは産業規模を拡大するだけでなく、製品の品質・コスト管理の役割を担っている。今後は高齢者の介護や子どもの教育コスト削減に貢献するよう力を注ぐ必要がある」と話している。
無錫市は隋・唐の時代に大運河が開通し、農産物や織物を集積して中国各地へ送る経済・商業都市として発展し続けてきた。21世紀は中国のIoT戦略を支える産業都市として成長している。(c)東方新報/AFPBB News