【11月4日 AFP】ドイツのイェンス・シュパーン(Jens Spahn)保健相は3日、ワクチン未接種者の間で新型コロナウイルス感染症(COVID-19)の「大規模な」流行が発生していると述べ、感染再拡大を防ぐため未接種者を対象とした規制を求めた。

 シュパーン氏は、流行の第4波は「異例の勢力」で猛威を振るっていると指摘。「現在、主にワクチン未接種者の間で大規模な流行が発生している」とし、「一部地域では集中治療室(ICU)の病床が再び埋まり始めている」と警戒感を示した。

 欧州連合(EU)最大の人口8300万人を抱えるドイツでは数週間前から、流行第4波に見舞われている。7日間平均の新規感染者数は5月以降で最高となった。

 国立ロベルト・コッホ研究所(Robert Koch Institute)によると、過去24時間の新規感染者数は2万398人、死者は194人だった。

 近く引退するアンゲラ・メルケル(Angela Merkel)首相は、現在の感染状況を「極めて懸念している」とし、「コロナ流行により病床が逼迫(ひっぱく)した場合、ワクチン未接種者を対象にした規制強化もあり得る」と述べた。

 ドイツ集中治療・救急医学会(DIVI)によると、ICUで治療を受けている新型コロナ患者は3日、前週から約26%増の2226人となり、6月始め以降最多を記録した。

 ドイツでは人口の66%以上がワクチン接種を終えている。しかし、最近の調査では、ワクチン未接種の成人の大半が今後も接種を受けるつもりがないことが示された。(c)AFP/Michelle FITZPATRICK