【11月4日 AFP】エチオピアの反政府勢力「オロモ解放軍(OLA)」は3日、AFPに対し、首都アディスアベバが「数か月あるいは数週間」以内に陥落する可能性があるとの見解を示した。米政府は同日、和平協議のためエチオピアに特使を派遣すると表明した。

 アビー・アハメド(Abiy Ahmed)政権と1年間にわたる武力闘争を続ける反政府勢力ティグレ人民解放戦線(TPLF)は、同盟関係にあるOLAと共に、ここ数日で広範囲の領土を制圧したと主張。政府は2日、全土に非常事態を宣言し、首都の住民に近隣地域を守る準備をするよう命じていた。

 OLAのオダー・タルビー(Odaa Tarbii)広報担当者は3日、アビー政権打倒を目指していると説明。「現在の状況が続けば、数か月あるいは数週間の問題」だと述べた。

 紛争が長期化する中、虐殺や集団レイプが横行し、飢饉(ききん)の恐れも起きているとの報告もある。国連(UN)とエチオピア人権委員会(EHRC)は3日、紛争の全当事者が人道に対する罪に及んだ可能性があるとする報告書を発表。国連人権高等弁務官事務所(OHCHR)のミチェル・バチェレ(Michelle Bachelet)高等弁務官は、「極めて残虐な行為」を非難した。

 米国防総省は、エチオピアを含む「アフリカの角(Horn of Africa)」地域担当のジェフリー・フェルトマン(Jeffrey Feltman)特使を今週、同国に派遣すると発表。4日から2日間にわたり協議を行い、「すべてのエチオピア人に対し、平和と対話を通じた紛争解決に取り組むよう」働きかけるとした。(c)AFP/Robbie COREY-BOULET