【11月1日 AFP】中国の上海ディズニーランド(Shanghai Disneyland)は1日、来園者1人の新型コロナウイルス感染が確認されたことを受け、休園した。中国当局は北京冬季五輪の開幕まで100日を切る中、感染者ゼロを目指し、ウイルスの封じ込めに躍起になっている。

 中国はこれまで、新型コロナのパンデミック(世界的な大流行)のさなかでも国内感染を抑えてきたが、ここ数週間で感染者が急増。各国が制限を緩和する中、「ゼロコロナ」政策が試されている。

 1日時点の中国の新規感染者は92人で、9月半ば以来で最多となった。

 国営メディアは、近隣の省から上海ディズニーを訪れた女性1人が帰宅後に感染が確認されたため、休園が決定されたと報じた。上海ディズニーはパンデミック防止・制御の要請に従い、少なくとも2日までは休園すると説明している。再開日は未定。

 上海ディズニーは10月31日、新規の入場を禁止。すでに園内にいる客に対しては、全員に新型コロナ検査を実施した。

 上海市によると、1日朝までに3万4000人近くを対象に検査を実施したが、全員が陰性だった。

 国営メディアが報じた映像には、園内に防護服を着た多数の医療従事者の姿があり、花火が打ち上げられる中、ディズニーランドの象徴となっている城の前でマスクを着けた来園者が待機する様子が映っていた。

 中国当局は、北京冬季五輪に向けては新型コロナの根絶が最重要課題だとし、ゼロコロナ政策を緩和する姿勢は一切見せていない。(c)AFP