【11月1日 AFP】全米オープンテニス(US Open Tennis Championships 2021)王者のダニール・メドベージェフ(Daniil Medvedev、ロシア)は31日、来年の全豪オープン(Australian Open Tennis Tournament 2022)に出る意思はあるものの、参加できるのが新型コロナウイルスのワクチン接種を完了している選手だけの場合は、出場を約束できないとの考えを示した。

 来季の四大大会(グランドスラム)初戦の全豪オープンは1月17日にメルボルンで開幕するが、出場を許可されるのは、ワクチン接種を終えた選手だけになることがほぼ確実となっている。

 前週に女子テニス協会(WTA)から流出したメールでは、ワクチン未接種の選手も14日間の隔離を条件に出場できる可能性が示唆されていたが、開催地であるビクトリア(Victoria)州のダニエル・アンドリュース(Daniel Andrews)州首相は、例外はないとして否定した。

 全豪オープンで9度の優勝を誇るノバク・ジョコビッチ(Novak Djokovic、セルビア)は、ワクチンを打ったかどうかを明かしていない選手の一人であり、大会連覇に暗雲が垂れ込めている。

 メドベージェフも自身の接種の有無を明かしておらず、健康記録はプライベートなもので公表されるべきではないという点でジョコビッチと同意見だというが、全米オープンに続くグランドスラム連続優勝には意欲を示している。

 連覇を目指すパリ・マスターズ(Rolex Paris Masters 2021)の開幕を翌日に控えたこの日、メドベージェフはビデオ会議サービス「ズーム(Zoom)」を介した記者会見で「あの場所(オーストラリア)でプレーしたい」とコメントし、以下のように続けた。

「ずっと言ってきたが、それが頭のけがであれ脚のけがであれ、自分の健康状態をプライベートなものにしておきたいというノバクの答えに非常に賛成だ」

「テニスとは相手と常に1対1の過酷な競技であり、相手に与えるいかなる情報も不利になり得るというのが理由だ」

「自分も当たり前のものでない限り、健康に関する情報は公表しないことに決めた」

「(当たり前の)例として、もしオーストラリアでプレーしているなら、その選手がワクチンを接種しているのは明らかだ」

「全豪オープンの出場に前向きではあるが、1月に私の姿がそこにあるかどうかは言えない」 (c)AFP/Pirate IRWIN