【10月30日 AFP】欧州歴訪中のジョー・バイデン(Joe Biden)米大統領は29日、イタリアの首都ローマでエマニュエル・マクロン(Emmanuel Macron)仏大統領と会談し、フランスへの通告なしにオーストラリアと潜水艦契約を結んだことは「手際が悪い」対応だったと認めた。

 オーストラリアは先月、フランスとの巨額潜水艦契約を破棄し、米英との契約に切り替えると発表。フランスはこれに抗議して米豪から大使を召還し、外交問題に発展していた。

 バイデン氏は、週末の20か国・地域(G20)首脳会議に出席するためにローマを訪問。潜水艦問題が起きて以降で初めてとなるマクロン氏との会談に臨んだ。

 バイデン氏は「われわれにはフランス以上の同盟国はない」と表明。「われわれのやり方は手際が悪く、思慮が十分でなかった」と認め、フランスとの潜水艦契約破棄は「かなり前から通達されていたと思っていた」と弁明した。この問題について、米国側からこれほど明確に悔恨の念が示されたのは初めて。

 これに対しマクロン氏は、仏米がここ数週間にわたって一連の協議を行ってきたことに触れ、関係修復に向けた米国の努力を歓迎。「明確にすべきことは明確化した」とし、「今、本当に重要なのは、われわれがこれからの数週間、数か月間、数年間で何を共に行うかだ」と強調した。(c)AFP