【10月13日 AFP】20か国・地域(G20)の首脳は12日、オンライン形式で会談し、アフガニスタンでの人道危機回避に向けた協力で一致した。欧州連合(EU)は、10億ユーロ(約1300億円)の支援を約束。主催国のイタリアは、アフガニスタンを制圧したイスラム主義組織タリバン(Taliban)との対話を維持する必要性を強調した。

 タリバンがカタールで米欧の代表団と初の直接会談を行う中で開かれた首脳会議には、ジョー・バイデン(Joe Biden)米大統領、トルコのレジェプ・タイップ・エルドアン(Recep Tayyip Erdogan)大統領、インドのナレンドラ・モディ(Narendra Modi)首相らが出席。タリバンの復権によって懸念されている経済的・人道的危機について協議した。

 EUは冒頭で、緊急人道支援や、タリバンから逃れたアフガン人を受け入れている近隣諸国への資金提供などに10億ユーロの拠出を約束。支援金は、他国から正式な政権として承認されていないタリバンの暫定政権ではなく、現地で活動する国際機関に対するものだと強調した。

 マリオ・ドラギ(Mario Draghi)伊首相は、タリバンによる8月のアフガン制圧以降、問題解決に向けた議論には欧米諸国以外の参加も必要だとして、G20首脳会議の開催を求めていた。

 中国の習近平(Xi Jinping)国家主席とロシアのウラジーミル・プーチン(Vladimir Putin)大統領は欠席し、代理を派遣。だがドラギ首相は、全参加国が支援強化の必要性で一致したと強調した。(c)AFP