【10月26日 AFP】米製薬大手モデルナ(Moderna)は25日、同社が開発した新型コロナウイルスワクチンの6~11歳を対象とした臨床試験(治験)の結果、強い免疫反応と安全性が確認されたと発表した。治験データは近く各国の規制当局に提供するとした。

 4753人の子どもを対象に実施された中・後期治験の暫定分析結果では、2回の接種後、有効性の指標である「中和抗体」の高い産生量が示された。中和抗体はY字形のタンパク質で、新型ウイルスの細胞侵入を阻止する働きがある。

 ワクチン投与量は成人の半分の50マイクログラムだったが、抗体産生量の平均は通常量を投与された若年成人の1.5倍だった。副反応の大半は軽度~中等度で、倦怠(けんたい)感や頭痛、発熱や接種部位の痛みが含まれる。ワクチンの有効性の評価は今回の発表内容に含まれておらず、発症例の報告が集まった後に公表される見通しだ。

 米政府の諮問委員会は26日に開く会合で、米ファイザー(Pfizer)製ワクチンの5~11歳への使用承認について議論する予定。米国立アレルギー感染症研究所(NIAID)のアンソニー・ファウチ(Anthony Fauci)所長は、11月中旬までには同年齢層を対象とした接種が開始できるとの見通しを示している。(c)AFP/Issam Ahmed