【10月25日 CNS】2022年北京冬季オリンピック・パラリンピック競技大会(以下、北京冬季五輪)の開催まで100日カウントダウンイベントに合わせて、北京冬季五輪の聖火は、大会発祥の地であるギリシャから北京市に送られた。

 ペロポネソス半島の古代オリンピア遺跡から採火し、ギリシャ五輪委員会から北京冬季五輪組織委員会の代表団に渡された聖火は、10月20日に北京に到着した。中国共産党北京市委員会書記・北京冬季五輪組織委員会主席の蔡奇(Cai Qi)氏は、聖火を受け取り、聖火台へ点火した。

 新型コロナウイルスが世界中に流行していることを背景に、北京冬季五輪組織委員会は「シンプル、安全、感動」という主催理念を掲げ、伝統的聖火リレーと聖火の展示を組み合わせた新しい形の聖火イベントを実施する。

 北京冬季五輪の聖火が北京に到着した後、まずはオリンピックタワーで聖火リレーをテーマにした展示イベントで実施する。その後、北京冬季五輪のオフィシャル・パートナーの企業などと公共福祉に関するイベントを開催する。その後、冬季スポーツ施設などを活用して様々な文化活動が展開され、より多くの人々に冬季スポーツへの参加を促し、冬季五輪を迎える雰囲気づくりを開始する。

 北京冬季五輪の聖火リレーのエンブレム、ランタン、式典用の聖火台なども近いうちに披露される。聖火リレーのエンブレムは、中国の伝統文化の中にある「金の鳳凰」と「火の紋様」をモチーフにしており、アスリートの努力を表す。「鳳凰」は古代中国の伝説中の神鳥で、幸運、調和、平和を象徴している。火の紋様は、人々の生活が必要とするものと精神を融合して生まれた旺盛な生命力を意味する。

 ランタンは、「中国最初のランタン」である前漢の「長信宮ランタン」に由来している。「長信」という言葉は、光と希望への追求する意味があるという。長信宮ランタンは、軽くて華麗、巧妙なデザインだけではなく、環境にもやさしい構造になっている。式典用の聖火台は、中国の伝統的な青銅製容器の尊(Zun)をイメージしてデザインしたものだ。雲が下から上に流れ雪の結晶になり消えていく模様が描かれ、縁起が良いとされる。赤いリボンがひらひらと上に向かって巻いていく様子は、トーチのデザインと調和している。赤と銀の色あいは、伝統と現代、技術と情熱の融合を象徴する。

 聖火ランナーのユニフォームには、五輪のマークと、聖火リレーのエンブレム、聖火リレーの風景のなどの要素が含まれる。炎の色である赤と黄をメインカラーとし、背景の白と中国を代表する赤を強調している。

 2022年2月2日から4日にかけて、北京市、延慶市(Yanqing)、張家口市(Zhangjiakou)の北京冬季五輪の3つの会場から聖火リレーがスタートする。総勢約1200名の聖火ランナーが参加する。リレーのルートは、冬季スポーツ、歴史、万里長城などをアピールしつつ、沿道の自然景観、人文特徴、都市風貌を紹介する。

 北京市内会場の聖火リレーは「2回も五輪を開催する都市」の魅力をアピールする。延慶会場での聖火リレーは「最も美しい冬季五輪の都市」のイメージを重点に紹介する。そして、張家口会場での聖火リレーは「アジアの代表する氷雪観光名所」をアピールする。

 また、北京冬季五輪組織委員会は、聖火のネットプロモーションキャンペーンも実施する。様々なオンラインアプレット、バーチャルリアリティ技術、トピックチャレンジなどのプラットフォームを利用し、多彩な活動を行い、より多くのインターネットユーザーに冬季スポーツに興味を持ってもらい、一緒に冬季五輪の関連イベントを楽しむことが狙いだ。(c)CNS/JCM/AFPBB News