【10月23日 AFP】米ホワイトハウス(White House)は22日、1963年のジョン・F・ケネディ(John F. Kennedy)元大統領の暗殺に関する機密文書の全面公開を延期すると発表した。

 ジョー・バイデン(Joe Biden)大統領は声明で、来年の12月15日まで未公開の文書の「全面的な一般公開を差し控える」とした。

 2018年、ドナルド・トランプ(Donald Trump)前米大統領がケネディ氏暗殺に関する機密文書を公開したが、一部は国家安全保障の観点から公開が見送られた。

 ホワイトハウスは公開延期の理由について、公文書の担当者による精査に時間がかかるとしており、バイデン氏は「軍事防衛や諜報(ちょうほう)作戦、法執行機関、外交への危害からの保護の必要性」に言及している。

 ケネディ氏暗殺後、当時の連邦最高裁判所長官アール・ウォーレン(Earl Warren)氏率いる委員会による調査報告書は、ソ連在住経験のある元海兵隊員のリー・ハーベイ・オズワルド(Lee Harvey Oswald)による単独犯行だったと結論付けた。しかし、この報告書には調査が不十分だったとの批判も上がった。

 米国の法律では「国民への十分な周知」を図ることを目的に、ケネディ氏暗殺に関するすべての政府記録の公開が義務付けられている。(c)AFP