史上最大のトリケラトプス化石、8.7億円で落札
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【10月22日 AFP】これまで発掘された草食恐竜トリケラトプスの化石で最大となる骨格標本「ビッグ・ジョン(Big John)」が21日、仏パリで競売に掛けられ、米国の個人収集家により660万ユーロ(約8億7000万円)で落札された。
化石は約6600万年前のもので、全長は8メートルに上る。競売大手ドゥルオー(Drouot)が行った競売では、手数料を除く最終価格が550万ユーロ(約7億3000万円)に達し、予想額の150万ユーロ(約2億円)を大きく上回った。
競売には落札者のほかに10人が参加。最後は3人が競り合い、価格がつり上がった。ドゥルオーによると、落札者はビッグ・ジョンを見て「恋に」落ちたと語っている。落札者の名前は公表されていない。
ビッグ・ジョンには骨格全体の60%が含まれる。2014年に米サウスダコタ州で発掘され、イタリアの専門家チームによって復元された。今後米国に帰り、落札者の個人所有物となる。
ビッグ・ジョンは最後の恐竜時代である白亜紀後期に生息。氾濫原で死に、泥に埋もれたため、保存状態は極めて良好だった。頭蓋骨の近くに角による傷があることから、少なくとも1度は激しい戦いを経験したものとみられる。
今回の落札価格は、博物館にはとうてい手が届かないものだった。しかしドゥルオーは、落札者が博物館や展示会に標本を貸し出すことで、一般公開される可能性もあるとしている。(c)AFP