■消えた夢

 米軍主導の多国籍軍が旧タリバン政権を追放したのは、2001年。それから何年もたって生まれたザイナブさん(仮名、12)は、タリバンの5年におよぶ圧政の記憶もなく、学校通いを楽しんでいた。それも復権したタリバンの命令が出るまでだった。

 先月、男子だけが学校に戻る様子を窓から見てがく然とし、「恐ろしい気持ち」になったという。

「毎日、どんどん悪くなっています」とザイナブさん。身の安全のために本名は伏せて取材に応じた。

 姉のマラレーさん(仮名、16)は涙ながらに「絶望と恐怖」を感じていると明かした。今は掃除や皿洗い、洗濯など家事を手伝って過ごしている。

 母親の前では涙をみせないようにしている。「母はたくさんのプレッシャーを背負っていますから」と説明した。

 マラレーさんは女性の権利を向上させ、彼女の権利を奪う男性たちを説き伏せることを夢見ていた。

「学校、そして大学に行くのは私の権利です」とマラレーさん。「私の夢や計画はすべて、消えてしまいました」 (c)AFP/James EDGAR