【10月20日 AFP】黒人として初めて米国務長官を務めたコリン・パウエル(Colin Powell)氏の死が世界の各方面でしのばれる中、ドナルド・トランプ(Donald Trump)前米大統領は19日、イラク戦争開戦を主張した不誠実な共和党員だとパウエル氏を非難した。

 18日に84歳で亡くなったパウエル氏はトランプ氏を頻繁に批判し、政権交代を前にしたトランプ氏が扇動した1月6日の米連邦議会議事堂襲撃事件の後には辞任を迫った。

 トランプ氏は「イラクといわゆる大量破壊兵器に関して有名な大失態を犯したコリン・パウエルの訃報が、『フェイクニュースメディア』で美しく扱われているのを見るのは素晴らしい。いつの日か私もそうしてもらいたいものだ」と皮肉を込めた声明を発表した。

 またパウエル氏を「典型的なRINO(名ばかりの共和党員)」と呼び、「たくさんの間違いを犯したが、とにかく安らかに眠るように!」と述べた。

 パウエル氏は、2003年2月に国連安全保障理事会(UN Security Council)でイラクに大量破壊兵器があると主張し、開戦のきっかけをつくったことを長年後悔していた。後にパウエル氏の主張は誤りだったと判明した。(c)AFP