【10月8日 AFP】アジア一の富豪のムケシュ・アンバニ(Mukesh Ambani)氏が率いる複合企業リライアンスインダストリーズ(Reliance Industries)の小売り部門は7日、インドでコンビニエンスストア「セブン―イレブン(7-Eleven)」を展開するフランチャイズ契約を、米セブン―イレブンと締結したと発表した。1号店は主要都市ムンバイの郊外で、9日にオープンする予定。リライアンスは、人口13億人の巨大な国内市場で小売り事業の強化を目指している。

 5日には、インド2位のスーパーマーケットチェーン「フューチャー・リテール(Future Retail)」が、米セブン―イレブンと2019年に結んだコンビニ1000店の出店契約の終了を発表していた。

 インドの小売り業界は家族経営の小店舗が大半を占めるが、石油から通信まで手掛けるリライアンスインダストリーズは昨年、小売店1500店を開店し、現在計1万3000店近くを運営している。

 アンバニ氏の娘で小売り部門を統括するイシャ・アンバニ(Isha Ambani)氏は、「セブン―イレブンはコンビニ業界で最も有名なブランドの一つ」であり、「インドの消費者の利便性を向上させ、近所でより多様な商品を提供できる」と述べた。

 リライアンスは、1号店に続き、「まずムンバイとその周辺の主要な住宅街や商業地区に、早急に出店していく」としている。

 セブン&アイ・ホールディングス(Seven & i Holdings)の子会社で、米テキサス州アービング(Irving)に本社を置くセブン―イレブンは、18の国と地域で7万7000店以上の直営およびフランチャイズ店を持つが、インド市場参入では後れを取っていた。(c)AFP