【10月6日 AFP】台湾の蔡英文(Tsai Ing-wen)総統は5日発売の米外交専門誌フォーリン・アフェアーズ(Foreign Affairs)への寄稿で、台湾が中国の手に落ちれば「破滅的結果」を招くと警告し、脅威に対してはあらゆる手を尽くして自衛すると宣言した。

 中国は国慶節(建国記念日)に当たる1日以降、軍用機150機近くを台湾の防空識別圏(ADIZ)に進入させ、圧力を強めている。

 蔡氏は「台湾が陥落すれば、地域の平和と民主主義国の同盟体制に破滅的な結果をもたらす」と警告した。「今日の世界における価値観の衝突において、権威主義が民主主義よりも優位に立っていると示すことになる」

 さらに、台湾は中国との平和的共存を望んでいるとした上で、「民主主義と生活が脅かされるならば、台湾は自衛のためにあらゆる手段を尽くす」とも述べた。

 台湾は4日、過去最多となる中国軍機56機がADIZに進入したことを受け、中国政府に「無責任な挑発行為」をやめるよう求めた。

 蔡氏は「中国人民解放軍が毎日のように進入しているが、両岸(台中)関係に関するわれわれの立場は一貫している。台湾が圧力に屈することはない」と述べた。(c)AFP