【10月1日 AFP】米ナショナル・ウィメンズ・サッカーリーグ(NWSL)のノースカロライナ・カレッジ(North Carolina Courage)は30日、性的不正行為の疑いで、ポール・ライリー(Paul Riley)監督(58)を解雇したと発表した。クラブは「非常に深刻な不正行為疑惑」が判明したことを受け、同氏を即時解雇したと説明している。

 これに先立ち、米ウェブサイトのジ・アスレチック(The Athletic)は同日、英国出身のライリー監督が2010年から複数のチームやリーグで行っていた広範な不正を詳細に報道していた。

 NWSLの指揮官が解雇されるのは、言葉による虐待や精神的虐待の疑いで調査を受け、リーグとの契約を打ち切られたワシントン・スピリット(Washington Spirit)のリッチー・バーク(Richie Burke)氏に続き、今週に入って2人目となる。

 ジ・アスレチックは記事で、元選手のシネイド・ファレリー(Sinead Farrelly)氏とミレーナ・シム(Meleana "Mana" Shim)氏が、ポートランド・ソーンズFC(Portland Thorns FC)時代にライリー監督から不適切な行為を受けていたことを告発したと報道。

 ライリー監督の下でファレリー氏らと同時期にプレーした経験がある米代表のアレックス・モーガン(Alex Morgan)は、以前に2人の主張を確認し、リーグに告発する手助けをしていたと明かした。

 ライリー監督はジ・アスレチックに対し、疑惑は「完全なでたらめだ」と述べ、不正行為を否定。「これらの選手に対し、性的な関係を持ったり誘惑したりしたことは一度もない」と主張した。

 一方、ノースカロライナはファレリー氏たちが「勇敢に話を打ち明けた」と称賛した。

 NWSLのリサ・バード(Lisa Baird)コミッショナーは、リーグは今回の告発記事に「ショックを受け、強い嫌悪感を覚えた」と話し、選手やチーム、リーグ関係者が匿名で問題を通報できる新しいプロセスの導入を進めていると明らかにした。(c)AFP