【9月28日 AFP】タイ当局は27日、新型コロナウイルスワクチンを接種済みの外国人観光客の隔離期間について、10月1日から現行の14日間から7日間に短縮すると発表した。新型ウイルス流行の影響で打撃を受けた観光業復興策の一環。

 新型ウイルス流行前には4000万人近くに上った外国人観光客は、入国制限などの感染防止策により減少。経済は1997年のアジア通貨危機以来の最低水準にまで落ち込んでいる。

 変異株「デルタ株」の影響で感染拡大の第3波に見舞われているが、政府は観光業再開を推し進めている。

 当局によると10月1日から、ワクチン接種を完了し、接種証明書を提示した外国人観光客を対象に、隔離期間を現行の14日間から7日間に短縮する。

 接種証明書がない場合、空路で入国した場合は10日間、陸路の場合は14日間の隔離が求められる。

 また全員に少なくとも2回の新型コロナウイルス検査を義務付ける。

 今回の措置は、7月からプーケット(Phuket)島で導入されている「サンドボックス(Sandbox)」制度にも適用される。

 同制度はワクチン接種済みの外国人観光客のホテルでの隔離を免除するもので、プーケットで14日間過ごして検査を3回受けた後は、全国どこへでも移動できる。10月1日からは滞在期間が7日間に短縮される。

 政府はサンドボックス制度を11月1日から、首都バンコクなど観光地5か所にも拡大するとともに、12月からは20か所追加する予定。

 国内の1日当たりの新規感染者数は1万人を超える日が続いており、27日までの累計感染者数は157万人以上、死者数は1万6300人となっている。(c)AFP