【9月21日 AFP】タイを訪れた外国人旅行者1億600万人以上の個人情報が先月、オンラインで閲覧できる状態になっていた。英調査会社コンパリテック(Comparitech)が20日、明らかにした。報告を受けタイ当局が直ちに対応したため、悪用などは防げたという。

 タイは人気の観光地となっており、新型コロナウイルスの流行で入国が制限される前の2019年の訪問者数は4000万人近くに上った。

 コンパリテックによると、サイバーセキュリティー調査部門の責任者ボブ・ディアチェンコ(Bob Diachenk)氏が8月、旅行者の個人情報が含まれたデータベースを発見した。ディアチェンコ氏自身の氏名などの情報もあったという。

 2011年のデータも含まれており、過去10年にタイを訪れた外国人の氏名や旅券番号、在留資格などの情報が閲覧できた可能性がある。閲覧可能となっていた期間は不明。

 タイ当局は8月22日に連絡を受け、翌日には対応した。

 タイのサイバー犯罪捜査局は、今回の出来事を把握していないが、調査すると述べた。

 タイでは6月にも、政府の外国人向け新型コロナウイルスワクチン接種登録サイトで、登録者の氏名や旅券番号が閲覧できる状態になっていた。サイトは発覚後、すぐに削除された。(c) AFP