【9月27日 AFP】(更新)26日投開票のドイツ連邦議会(下院)選挙は、中道左派の社会民主党(SPD)が、アンゲラ・メルケル(Angela Merkel)首相の中道右派キリスト教民主・社会同盟(CDU・CSU)に僅差で勝利した。SPDはすでに連立政権樹立に向け動いているが、交渉は難航する見込みだ。

 選挙管理委員会のウェブサイトに27日に掲載された開票結果(暫定)によると、オラフ・ショルツ(Olaf Scholz)副首相兼財務相率いるSPDは25.7%を獲得。一方、アルミン・ラシェット(Armin Laschet)党首のCDU・CSUは24.1%だった。

 3位は得票率14.8%の緑の党で、自由民主党(FDP)が11.5%で続いている。極右政党「ドイツのための選択肢(AfD)」は10.3%と振るわなかった。

 16年にわたり政権を率いてきたメルケル首相の退任で、今後国内政局は不安定になるとみられている。SPDとCDU・CSUはそれぞれ連立政権樹立を目指すとしていたが、交渉は数か月に及び、外交面で影響が出る恐れもある。

 SPDのラース・クリングベイル(Lars Klingbeil)幹事長は、SPDが政権の座に就くのは明白だと早々と表明。

 一方、CDU・CSUの得票率は第2次世界大戦(World War II)後で最低となる見込みだ。パウル・ツィーミヤク(Paul Ziemiak)幹事長は、33%の得票率だった2017年の選挙に比べ大幅な低落となったことを認めた。

 ショルツ氏は、クリスマスまでに連立政権を発足させるとしていた。(c)AFP