【9月26日 CGTN Japanese】中国では毎年の中秋節と国慶節の連休が、新郎新婦の挙式のラッシュの時期です。経済の発展にともなって人々の生活レベルが日増しに高まり、一部の地域では結納金の巨額化という現象が発生し、マンションと自家用車を所有しなければ結婚できないと言われるほどになりました。

 しかし近年では、中央政府から各地方政府までが、結婚に関連する悪習の廃止を提唱しています。中国政府民政部はこのほど、「中国国内に32の婚姻風習改革テスト地域が設けられた」と発表しました。テスト地域には河北省邯鄲市肥郷区、山西省運城市塩湖区などがあり、テスト期間は2021年9月から2024年9月までの3年間です。これらの地域では新しい結婚文化を宣伝し、古くからの悪習や巨額の結納金などの社会のよくない気風を是正することで、婚姻家庭の幸せと安定を助けています。

 北京師範大学社会発展と公共政策学院の高穎教授は、「一部の地域では、巨額の結納金やぜいたくと浪費が多くの家庭に重い負担をもたらしており、社会環境にも悪い影響を及ぼしている。結婚費用が高額であるために、婚姻への道が閉ざされてしまう若者も多い。このことは、中国の発展や人口と社会の良好な発展にとって弊害が極めて大きい」との見方を示しました。

 河北省・河間市など、今年4月に婚姻風習改革の第1期テスト地区に定められた15の地区では、「ゼロ結納金」、「お手頃結納金」などを選択した新郎新婦に「道徳模範」などに選ばれ地元で影響力を持つ人が婚姻証明書を渡す方式で、簡素な結婚風習を提唱しています。湖南省・澧県は結婚披露宴の規模を縮小し、河南省寧陵県は結納金を3万元(約51万円)以内に抑え、祝儀を100元(約1700円)以下にすることを提唱するなど、各地はそれぞれの行動で結婚風習の変化を図っています。(c)CGTN Japanese/AFPBB News