【9月24日 AFP】ブラジルでのジャイル・ボルソナロ(Jair Bolsonaro)政権下でインフレに苦しむ市民数十人が23日、格差の拡大に抗議するデモを実施し、国内最大のサンパウロ証券取引所(Sao Paulo Stock Exchange)を一時占拠した。

 株価を表示する電光掲示板を背にデモ参加者は、「腹が減った」と書かれたブラジルの国旗や、「すべてはボルソナロの責任だ」と書かれた横断幕などを掲げた。

 デモを主催した「ホームレス労働者運動(MTST)」はツイッター(Twitter)に、「投機と社会的不平等の最大の象徴であるサンパウロ証券取引所を占拠する」と投稿し、「企業が利益を得る一方で、市民は飢え、雇用は一段と脅かされようとしてる」と訴えた。

 デモ隊は短時間で取引所を退去し、屋外で抗議活動を続けた。

 ブラジルの経済格差は、新型コロナウイルス流行の影響で悪化している。人口2億1300万人の同国では、新型ウイルスによって59万人以上が死亡している。

 インフレ率は前年比10%近くに達し、失業者は1400万人を超えている。(c)AFP