【9月25日 CNS】中国メディアの第一財経(Yicai)は、第7回国勢調査データと国内総生産(GDP)データに基づき、中国各地の1人当たりGDPを概算した。1人当たり9万元(約152万円)を超える地級市は36市あり、そのうち28都市が10万元(約170万円)を超えた。

 地級市とは、省クラスと県クラス(中国では市の方が県より大きい)の中間に位置する行政単位。北京市や上海市などの直轄市は含まない。

 1人当たりGDPの地級市(自治州含む)トップ10は①新疆ウイグル自治区(Xinjiang Uighur Autonomous Region)カラマイ市(Karamay)、②江蘇省(Jiangsu)無錫市(Wuxi)、③内モンゴル自治区(Inner Mongolia Autonomous Region)オルドス市(Ordos)、④江蘇省蘇州(Suzhou)、⑤同省常州市(Changzhou)、⑥広東省(Guangdong)珠海市(Zhuhai)、⑦山東省(Shandong)東営市(Dongying)、⑧江蘇省揚州市(Yangzhou)、⑨青海省(Qinghai)(Haixi Mongol & Tibetan Autonomous Prefecture)、⑩江蘇省鎮江市(Zhenjiang)の順番。

 トップのカラマイ市の1人当たりGDPは18万元(約300万円)。2020年の総生産額は前年比2.3%増の886億9000万元(約1兆5000億円)に達した。同市では石油化学産業が全生産額の90%を占めており、第一次、第二次、第三次産業の比率は2%、67.4%、30.6%となっている。

 オルドス市や東営市、海西モンゴル族チベット族自治州もエネルギー産業に依拠し、急成長を遂げている。将来的に資源が枯渇することも想定し、各市は非エネルギー産業のてこ入れもしている。

 一方、沿岸地域にある無錫市、蘇州市、珠海市などは輸出志向型産業が発達。無錫市は自動車、電力、一般設備、コンピューター、電子機械の5大産業を擁している。経済規模で最大の地級市となる蘇州市は、2020年に新世代情報技術、生物医学、ナノテクノロジー、人工知能(AI)の主要4産業で前年比11.5%増の8718億2000万元(約14兆7389億円)を生産。特に生物医学産業クラスターは、国家レベルの戦略的新興産業クラスターのリストに最初に選ばれている。(c)CNS-第一財経/JCM/AFPBB News