【9月22日 CNS】阿里巴巴集団(アリババグループ、Alibaba Group)が運営する、中国最大手の企業向けショッピングサイト「アリババ1688」による工場グッズ展覧会が9月4~6日、中国・広州市(Guangzhou)で開かれた。優れた商品を迅速かつ大量に仕入れたい小売業者と100万以上のOEM(委託者ブランド名製造)工場を直接結びつける「インサイドプラン」を始めた。

 インサイドプランでは、小売業者がショート動画アプリ「抖音(Douyin)」や「快手(Kuaishou)」上の専門ショップで各工場の商品を選び、アリババ1688を通じて購入できる。

 一般的に、小規模で発信力の弱いOEM工場は小売業者の注文を待つ「受け身」のタイプが多い。一方、インターネットで新商品を販売するインフルエンサーをマネジメントする新タイプの小売業者・MCN(マルチチャンネルネットワーク)が最近急増しているが、自らが求める商品を作る工場を捜し、迅速かつ大量に商品を仕入れるノウハウに乏しいのが実情だ。

 こうした需要と供給をマッチングさせるため、アリババ1688の「インサイドプラン」は、3年をかけて全国の中核工業地帯に100のサービスセンターを建設し、物流・配送の拠点となる統合倉庫を100か所以上構築。商品の発注から納品まで今までなら最長1か月かかったものが2~3日で可能になり、ネットのライブ販売で特定の商品が話題になった場合、すぐに大量の追加発注が可能となる。

 アリババの中国国内貿易部門の製品ディレクターである張暁丹(Zhang Xiaodan)氏は「われわれのプラットフォームを通じ、OEM工場は市場のニーズに適応し、自らの特性を生かした商品を製造できる」と話している。

 アリババ関係者によると、インサイドプランはOEM工場に総額1兆元(約17兆円)の売り上げをもたらす力があり、昨年の売り上げは7000億元(約11兆8211億円)に上ったと推定している。(c)CNS-第一財経/JCM/AFPBB News