【9月16日 AFP】台湾で15日、中国による攻撃を想定した年次実弾演習が行われ、戦闘機などが一般道での離着陸訓練に臨んだ。

 訓練は毎年実施されている「漢光(Han Kuang)」軍事演習の一環で、滑走路が使用できなくなる事態に備えて操縦技術を磨く狙いがある。南部屏東(Pingtung)県で同日朝行われ、蔡英文(Tsai Ing-wen)総統も視察。航空機の着陸を想定して長い直線区間が設けられた幹線道路5本のうちの1本を使い、さまざまな機種の戦闘機や、早期警戒機1機が参加した。

 台湾への進攻は、膨大な費用を要する困難な作戦になるとみられるが、中国政府は近年軍事能力を向上させており、習近平(Xi Jinping)国家主席は台湾統一を目指す意向を公言。米軍幹部も、中国が台湾進攻に踏み切る可能性があると警告してきた。

 昨年、中国軍の戦闘機や爆撃機が台湾の防空識別圏(ADIZ)に入った回数は、過去最多の380回だった。今年は、8月末までですでに400回を超えている。(c)AFP