【9月18日 AFPBB News】1週間のSDGsニュースを振り返る。

レゴブロックでカラフルな義肢を自作 先天性障害ある大学生

 先天性の障害があるアンドラ公国の大学生デービッド・アギラル(David Aguilar)さん(22)が9日、「レゴ(Lego)」のブロックを使って自作した義肢を披露した。

自作のレゴブロック製義肢を披露するデービッド・アギラルさん。スペイン・サンクガダルバリェスで(2021年9月9日撮影)。(c)Pau BARRENA / AFP

ケニアの野生動物版「国勢調査」 密猟取り締まり奏功を裏付け

 ケニアで初めて実施された野生動物版「国勢調査」の結果が先月30日に発表され、密猟取り締まりの努力が実を結んでいることが明らかになった。政府は、自然保護の取り組みにおいて、調査は重要な役割を担うと指摘している。

 調査結果によると、国内で生息が確認されたゾウの個体数は3万6280頭で、密猟が最も盛んだった2014年から12%の増加となった。

「絶滅の危機にある動物種に関わる犯罪に対して、罰則が強化されたことが奏功したとみられる」と報告書は指摘している。

ケニアのレワ野生動物保護管理公園のインパラ(2021年7月17日撮影、資料写真)。(c)Tony KARUMBA / AFP

ベネチア映画祭、中絶テーマの仏作品に金獅子賞 女性に脚光

 イタリアで開催されていた第78回ベネチア国際映画祭(Venice International Film Festival)で11日、最高賞の金獅子(Golden Lion)賞に、人工妊娠中絶をテーマにした仏作品『Happening(原題)』が選ばれた。主流はジェンダー問題を取り上げた作品だった。

 米テキサス州で人工妊娠中絶を制限する新法が導入される一方、メキシコでは最高裁判所が人工妊娠中絶を犯罪として罰することを違憲とする判決を下すなど、中絶をめぐる議論が再燃する中での受賞となった。

 『Happening』は、1960年代のフランスで違法とされていた人工妊娠中絶を繊細ながらも衝撃的に描いた作品。オードレイ・ディヴァン(Audrey Diwan)監督は受賞に当たり「怒りと願いを込め、腹、内臓、心臓、頭すべてを注ぎ込んだ」と述べた。

伊ベネチア国際映画祭で金獅子賞を受賞したオードレイ・ディヴァン監督(2021年9月11日撮影)。(c)Filippo MONTEFORTE / AFP

セイロン紅茶の危機? スリランカ有機革命の波紋

 スリランカは、国内の農業をすべて有機生産とする世界初の国となることを目指しているが、その取り組みのあおりを受けているのが、主要産業である紅茶だ。生産量が激減すれば、低迷している経済に新たな打撃を与えかねないという懸念も生まれている。

 ゴタバヤ・ラジャパクサ(Gotabaya Rajapaksa)大統領は今年、化学肥料の輸入を禁止する方針を発表し、有機農業の推進を開始した。しかし茶園主は、10月にも生産が落ち込むと予想。シナモンやコショウ、さらにコメなどの主要産物の見通しも暗い。

スリランカ・アハンガマの「バージンホワイト」ティーを生産している茶園で作業員が入れているさまざまな紅茶(2021年8月6日撮影)。(c)Ishara S. KODIKARA / AFP

牛の「トイレトレーニング」 新たな温暖化対策となるか 研究

 温室効果ガス排出削減を目的としたプログラムの一環として、牛の「トイレトレーニング」に成功したと科学者らが13日、発表した。人間の子どものように子牛を訓練した結果、決まった場所で排尿するようになったという。研究論文が米科学誌カレント・バイオロジー(Current Biology)に発表された。

 ニュージーランドとドイツの科学者によるチームは、研究が冗談から生まれたことを認めつつ、窒素を多く含む牛の尿を適切に処理すれば、気候変動対策として真に長期的なメリットがあると述べた。

ニュージーランド、ドイツの家畜生物学研究所の研究員リンゼー・マシューズ氏(2021年9月13日提供)。(c)AFP PHOTO / RESEARCH INSTITUTE FOR FARM ANIMAL BIOLOGY

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