W杯賞金を男女平等に、米連盟会長が賃金格差の解決策として提起
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【9月11日 AFP】米国サッカー連盟(USSF)のシンディ・パーロー・コーン(Cindy Parlow Cone)会長は10日、同国女子代表チームと係争中の問題を解決する手だての一環として、W杯(World Cup)の賞金が男女「平等になる」ことを願っていると述べた。
パーロー・コーン会長は米国ファンに向けた公開書簡で、男子および女子チームと賃金交渉に直面しているUSSFにとって「これまで最大の問題」となっているのは、国際サッカー連盟(FIFA)から支払われる大会の賞金に男女格差があることだと強調した。
米女子代表チームが2019年に起こした訴訟では、男女平等の賃金に関してUSSFが「かたくなに拒否している」と訴えられており、W杯の賞金に関する問題が特に重要な部分となっている。
連邦裁判では賃金差別の訴えは退けられたが、女子代表チームはこれを不服として上訴している。
賞金はFIFAが支払うことを理由に、USSFはこの問題は連盟では解決できないと主張している。
2018年に開催された男子のW杯ロシア大会(2018 World Cup)で王者フランスに支払われた賞金が3800万ドル(約41億7500万円)だったのに対し、2019年に行われた女子のW杯フランス大会(FIFA Women's World Cup 2019)で優勝した米代表に支払われたのは、わずか400万ドル(約4億4000万円)だった。
パーロー・コーン会長は「その資金はFIFAだけがコントロールできる」と強調した一方で、USSFが男子および女子チームと一緒に「過去におけるわれわれの対処法を考え直したい」と述べた。
「革新的な解決策を決めるべく、USSFは双方のプレーヤーとできるだけ早期かつ必要な回数の面会を実現する準備を整える意欲を持っている」
「賞金の格差を是正するためにできる限りのことをするというわれわれの危機感を、男子と女子の代表チームが共有していることを願っている」 (c)AFP