【9月9日 AFP】米フロリダ州の警察は9日、マイアミ近郊で6月に起きた集合住宅崩壊事故の犠牲者の個人情報(ID)を盗んだとして、3人を逮捕した。

 マイアミデード(Miami-Dade)郡のキャサリン・フェルナンデス・ランドル(Katherine Fernandez Rundle)検事によると、3人は新しいクレジットカードをつくるために、事故の死者5人と生存者2人になりすましたとされる。カードは、靴や高級ハンドバッグなど少なくとも総額4万5000ドル(約500万円)相当の商品購入やキャッシングに使われた。

 逮捕されたのは、ベッツィ・アレハンドラ・カチョメディナ(Betsy Alejandra Cacho-Medina)容疑者と交際相手のロドニー・シュート(Rodney Choute)容疑者、キンバリー・ミシェル・ジョンソン(Kimberley Michelle Johnson)容疑者。詐欺、個人情報窃盗、偽造文書行使などを共謀した疑いをもたれている。

 フェルナンデス・ランドル検事は3人について、「非常に熟練した個人情報窃盗犯だと思われる。プロだ」と述べた。

 遺族の女性がきょうだいの銀行口座情報の改ざんに気付いて警察に通報し、7月9日に捜査が始まった。

 マイアミデードのダニエラ・レビン・カバ(Daniella Levine Cava)郡長は記者会見で、「この状況に付け込もうとする人間がいるとは、なんという悲劇だろうかか」と述べた。(c)AFP