【9月8日 AFP】アフガニスタンのイスラム主義組織タリバン(Taliban)が完全制圧したと発表したパンジシール渓谷(Panjshir Valley)をめぐり、反タリバン勢力「国民抵抗戦線(NRF)」指導者のおじは7日、NRF戦闘員数千人が「いつでも」戦列に復帰できると主張し、国際社会に支援を求めた。

 タリバンは6日、NRFが最後の拠点とするパンジシール渓谷を「完全制圧した」と発表し、全土制圧を宣言した。

 NRF指導者アフマド・マスード(Ahmad Massoud)氏のおじアフマド・ワリ・マスード(Ahmad Wali Massoud)氏は7日、スイスのジュネーブで開かれたシンポジウムで、「パンジシール渓谷にはまだ数千人の戦闘員がおり、いつでも(戦いの場に)戻ることができる。みなさんはその姿を目にすることになるだろう」と述べた。「確かにわれわれは傷を負った。それは事実だ。しかし、死んではいない。われわれはまだ生きている」

 さらに、「われわれは自分たちの権利、自由、民主主義、人権のために抵抗している」と述べ、今度の戦いがアフガンにおける最後のテロとの戦いになるとして、「だからこそ、われわれは負けるわけにはいかない」と訴えた。

 反タリバン武装勢力と元アフガニスタン治安部隊で構成するNRFは6日、パンジシール渓谷各地の「戦略拠点」には現在もNRFの戦闘員がいるとツイッター(Twitter)で主張した。

 ワリ・マスード氏は、旧ソ連と第1次タリバン政権に対するゲリラ戦を率いた司令官故アフマド・シャー・マスード(Ahmad Shah Massoud)元国防相の兄弟でもある。(c)AFP