【9月7日 AFP】全米オープンテニス(US Open Tennis Championships 2021)は6日、男子シングルス4回戦が行われ、大会第1シードのノバク・ジョコビッチ(Novak Djokovic、セルビア)は世界99位のジェンソン・ブルックスビー(Jenson Brooksby、米国)に1-6、6-3、6-2、6-2で勝利し、男子では52年ぶりの年間グランドスラム達成まであと3勝と迫った。

 世界ランキング1位のジョコビッチは、ワイルドカード(主催者推薦)で今大会に出場した20歳のブルックスビーに第1セットの第2、第6ゲームでブレークを許すと、最後はサービスポイントでこのセットを奪われ、初対戦で大金星を献上するかに思われた。

 ジョコビッチ本人も試合後、「第1セットの彼のプレーは完璧だった。自分はどうすることもできず、まだ流れをつかもうとしているところだった」と苦戦を認めたが、「その後は、もっとクリーンにコートのあらゆる場所に球を打てるようになった」と話すなど、最後は20ゲーム中15ゲームをものにし、スタミナが試される2時間59分の長丁場で勝利を収めた。

「ここぞという場面で会心のサーブを打つことができた。体力勝負のすさまじい消耗戦だった」と付け加えたジョコビッチは準々決勝で、今年のウィンブルドン選手権(The Championships Wimbledon 2021)決勝でも激突している第6シードのマッテオ・ベレッティーニ(Matteo Berrettini、イタリア)を迎え撃つことになった。

 ベレッティーニは、予選勝者で世界144位のオスカー・オッテ(Oscar Otte、ドイツ)を6-4、3-6、6-3、6-2で退けて勝ち進んだ。

 ジョコビッチは今大会で自身4度目の全米制覇を果たせば、同じ年に四大大会(グランドスラム)を全て制すという1969年のロッド・レーバー(Rod Laver)氏以来の歴史的快挙を果たすことになる。またグランドスラムでは通算21勝目となり、今大会を欠場しているラファエル・ナダル(Rafael Nadal、スペイン)とロジャー・フェデラー(Roger Federer、スイス)を抑え、男子では歴代単独最多記録となる。(c)AFP/Jim SLATER