【9月7日 AFP】米航空宇宙局(NASA)は、火星探査車「パーシビアランス(Perseverance)」が岩石サンプルの採取に成功したことを確認したと発表した。

 サンプル採取の対象となったのは、「ロシェット(Rochette)」と呼ばれるブリーフケース大の岩石で、全長900メートルほどの尾根にある。NASAはツイッター(Twitter)で、鉛筆より若干厚い岩石コアがサンプルチューブの中に収められている写真を投稿。「採れた!」とコメントした。

 NASAは先週の発表で、採取に成功したとみられるものの、探査車が撮影した画像では照明が不足していたため、サンプルがチューブに入っていることを確認できないと説明していた。十分な照明の下で再度撮影が行われたが、画像が地球に届くまで数日を要した。

 NASAはツイートで、「サンプルチューブ内の照明が改善したことで、中に採取した岩石コアが入っていることがわかる」と説明。次の段階として、チューブの密閉と収容を行うとした。

 パーシビアランスは2月、大昔には湖底だったジェゼロ(Jezero)クレーターに着陸。搭載された一連の高性能機器を用いて、沈殿物に残されている可能性がある微生物の痕跡を探している。その他のミッションとして、火星の地形と過去の天候の調査も実施する。探査車が採取したサンプルは最終的に、2030年代にNASAと欧州宇宙機関(ESA)が実施する共同ミッションで収集される予定。(c)AFP