【9月5日 AFP】ブエルタ・ア・エスパーニャ(Vuelta a Espana 2021)は4日、第20ステージ(サンシェンショからカストロデエルビリェ、202.2キロ)が行われ、アージェードゥーゼル・シトロエン・チーム(AG2R Citroen Team)の伏兵クレモン・シャンプッサン(Clement Champoussin、フランス)が並み居る強豪を抑えて区間優勝を果たした。総合首位を守ったチーム・ユンボ・ビスマ(Team Jumbo Visma)のプリモシュ・ログリッチ(Primoz Roglic、スロベニア)は、3連覇に王手をかけている。

 序盤の逃げ集団に加わったシャンプッサンは、ライバルが徐々に遅れるのを尻目に、残り1キロで息を切らしながら力を振り絞って最後のアタックを仕掛けトップでフィニッシュした。

 最終日の個人タイムトライアルを控え、この日2位でフィニッシュしたログリッチは総合2位につけるモビスター・チーム(Movistar Team)のエンリク・マス(Enric Mas、スペイン)に2分38秒差、同3位に浮上したバーレーン・ヴィクトリアス(Bahrain Victorious)のジャック・ハイ(Jack Haig、オーストラリア)に4分48秒差をつけている。

 5日はサンティアゴデコンポステーラ(Santiago de Compostela)まで33.8キロの最後の試練が待っており、ログリッチは大きくリードしているものの、メンタルの強さが試されるレースとなる。自転車レースの歴史を振り返ると、ログリッチ自身も経験があるように最終日にはむごたらしい物語がいくつもある。

 東京五輪の個人タイムトライアルで金メダルを獲得したログリッチだが、2020年のツール・ド・フランス(2020 Tour de France)の終盤にはその個人タイムトライアルで大逆転を許し、優勝を逃した。(c)AFP