【9月5日 AFP】東京パラリンピックは5日、陸上マラソンが行われ、男子車いす(T52-54)では、大会の主役の一人である「シルバーバレット(銀色の弾丸)」ことマルセル・フグ(Marcel Hug、スイス)が2大会連続の金メダルを獲得した。

 フグは序盤からリードを築くと、最後は残り数キロの上り坂で銀メダルの章勇(Zhang Yong、中国)を引き離し、1時間24分2秒でリオデジャネイロパラリンピックに続く連覇を達成した。キャリア通算では6個目の金メダルとなる。

 フグは「どういう気持ちと言ったらいいか分からない。とにかく疲れたよ。空っぽだ」とコメントした。

 女子車いす(T52-54)では、マディソン・デロザリオ(Madison de Rozario、オーストラリア)がスイスの大選手マヌエラ・シェア(Manuela Schaer)を1秒差で抑え、金メダルを獲得した。

 1時間38分11秒のパラリンピック記録で優勝したデロザリオは、「人生で一番長い500メートルだった」とコメントした。今大会では女子800メートル(車いすT53)に続く2個目の金メダル、銅メダルを獲得した女子1500メートル(車いすT54)に続く3個目のメダルとなった。

 主催者は沿道での観戦自粛とテレビ観戦を促していたが、地元で商店を営む男性は、生でレースを見ることができてよかったと話し、「新型コロナウイルスのパンデミック(世界的な大流行)がなければ五輪もパラリンピックも別の形で楽しめただろうが、大会を主催できたのはよかったと思う」とコメントした。(c)AFP/Andrew MCKIRDY