WHO報告 コールドチェーンが一つの感染経路である可能性
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【9月3日 CGTN Japanese】新型コロナウイルスの起源追跡に向けた中国・世界保健機関(WHO)の合同専門家チームが発表した報告書によりますと、コールドチェーンが新型コロナウイルスの感染経路の一つである可能性があると明らかにされています。
人から人への伝播とは異なり、コールドチェーンによる伝播は密かに行われます。中国疾病予防コントロールセンター(CDC)ウイルス病予防・抑制管理所の許文波(Xu Wenbo)所長は「新型コロナウイルスに汚染されたコールドチェーン製品によって作業員が感染した。すなわち作業員が『ゼロ号患者』であり、感染初期に主要な役割を果たした。その後、感染が広がってからは主として「社区(コミュニティー)」が感染の拡大に役割を果たした。感染症の発生後、系統的な発生源追跡調査が速やかに行われなければ、コールドチェーンによる密やかな伝播の証拠が覆い隠されてしまう」と述べました。
中国は北京、大連(Dalian)、青島(Qingdao)などでコールドチェーンによる伝播を発見しましたが、いずれもインデックス・ケース(疫学調査上で集団内最初の患者となった人物:ゼロ号患者)の発見後、そこから継続的な追跡を行い、疫学的、遺伝子配列などを通して、最終的に証拠の連鎖によってコールドチェーンに潜んだウイルスを見つけ出したということです。
「コールドチェーンによる伝播経路を見つけるには、まず『糸口』を探すことによってのみ、そこからの芋づる式の継続的な追跡が可能になる」と許さんは指摘しています。
各地域の「ゼロ号患者」がまさにコールドチェーンによる伝播の糸口であり、もし一つの地域で既にパンデミックの兆しが見られる場合、「ゼロ号患者」を探し当てる前提条件が整っていないことになり、コールドチェーンによる伝播に気づくことは困難である」としました。
さらに「中国がなぜ真っ先にコールドチェーンを意識したかというと、中国は最初から『随時解決』方策を取ってきたからだ」としました。また、中国の感染症予防・抑制対策が常態化していることで、コールドチェーンによる伝播の「糸口」探求はまるで初雪が降ったばかりの雪面のように「ゼロ号患者」を発見しやすくなっており、秘められた感染経路の追跡が容易だったからだと強調しました。(c)CGTN Japanese/AFPBB News