【9月3日 AFP】イスラム主義組織タリバン(Taliban)に制圧されたアフガニスタンからポーランドに避難したきょうだいが毒キノコを食べた事故で、5歳の弟が死亡し、6歳の兄も瀕死(ひんし)となっている。医師が2日、明らかにした。

 きょうだいは8月23日、家族と共にポーランドに到着。首都ワルシャワ近郊の町ポトコバレシナ(Podkowa Lesna)にある移民収容施設で隔離され、24日に毒キノコを食べた。

 ワルシャワの小児医療機関「Children's Memorial Health Institute」の医師は記者会見で、「本日、脳死が確認された(中略)患者の死亡を宣告した」と述べた。

 医師によると、今週肝臓移植を受けた兄も、予後が思わしくないという。

 17歳の姉も入院したが、退院している。

 移民収容施設を管理する外国人局は、計5人が胃の不調を訴え診察を受けたが、当初はキノコを食べたことを言わなかったと発表していた。

 外国人局の報道官は、きょうだいが毒キノコを食べたのは、十分な食事を与えられず、おなかがすいていたためだという報道を否定し、「今回の不幸な事故を受け、施設の職員からアフガニスタン人に出どころの分からない物を食べないように注意喚起をする」と述べた。

 同報道官は今週、避難民には乳製品や肉、野菜、果物などさまざまな食材を使った十分なカロリーがある食事を1日3回与えていると説明していた。(c)AFP