【9月2日 AFP】(更新)ハリケーンから勢力を弱めた熱帯低気圧「アイダ(Ida)」は1日夜、米北東部ニューヨーク一帯に記録的な豪雨をもたらし、大規模な洪水を引き起こした。警察によると、ニューヨーク市内で少なくとも7人が死亡。ニューヨーク、ニュージャージー両州では空港が閉鎖され、非常事態宣言が出された。

 アイダは先週末、5段階のうち2番目に強いカテゴリー4のハリケーンとして南部ルイジアナ州に上陸し、洪水や竜巻で甚大な被害を出した後、北進を続けている。

 米経済と文化の中心地ニューヨークでは、ブルックリン(Brooklyn)地区とクイーンズ(Queens)地区が冠水。キャシー・ホークル(Kathy Hochul)ニューヨーク州知事は、非常事態を宣言した。

 ニューヨーク市は、ツイッター(Twitter)の緊急情報アカウントで「直ちに屋内退避を」と呼び掛けている。

 近隣のニューアーク国際空港(Newark Liberty International Airport)、ラガーディア空港(LaGuardia Airport)、ケネディ国際空港(John F. Kennedy International Airport)では数百便が欠航。マンハッタン(Manhattan)、ブロンクス(The Bronx)、クイーンズなど市内各地で主要道路が冠水し、通行止めとなっている。

 ニューヨークの地下鉄駅でも洪水被害が相次ぎ、ニューヨーク州都市交通局(Metropolitan Transportation Authority)は地下鉄の運行を事実上停止したことを明らかにした。

 米国立気象局(NWS)は、大西洋岸中部(Mid-Atlantic)からニューイングランド(New England)南部までの地域で、2日にかけて最大約200ミリの雨が降り「命に関わる大規模な鉄砲水が発生する恐れがある」として警戒を呼び掛けている。

 映像前半はクイーンズ地区で1日撮影・提供。後半はニュージャージー州内で米CBSテレビが1日撮影・提供。(c)AFP