【9月2日 AFP】西アフリカ・コートジボワールで、元レイプ犯とされるゲストにダミー人形を使って犯行を再現するよう勧めたテレビ司会者が処分を受けた。

 民放テレビ局NCIがプライムタイムに放送した番組の性的暴行を糾弾すると称するコーナーで、司会者のイブ・デムベラ(Yves de M'Bella)氏は、レイプをしたことがあるとされるゲストのカデル・トラオレ(Kader Traore)氏に笑いながらダミー人形を渡した。

 デムベラ氏はその後、ダミー人形を床に置くのを手伝い、被害者をどのようにレイプしたのか詳しく説明するよう求めた。

「実演」の最後にトラオレ氏は、女性視聴者に向けてレイプされないための「アドバイス」をするよう促された。

 番組は猛反発を呼び、デムベラ氏の処分を求める署名には4万6500筆以上が集まった。

 最大都市アビジャンの裁判所は1日、デムベラ氏の行為が「レイプの容認」と「わいせつ」に当たるとして、禁錮1年の執行猶予付き判決を言い渡した。また、200万CFAフラン(約40万円)の罰金も科し、アビジャンからの移動も禁じた。

 コートジボワールの放送事業規制者HACAはデムベラ氏に、全ラジオ・テレビ局への30日間の出演禁止処分を科した。また、今週末に開催されるミス・コートジボワール(Miss Ivory Coast)コンテストの司会も禁止した。

 アビジャンの裁判所は、トラオレ氏に対しても禁錮2年、罰金50万CFAフラン(約10万円)を言い渡した。(c)AFP