【8月30日 CGTN Japanese】この2週間の米軍によるアフガニスタン・カブール国際空港からの慌ただしい撤退が引き起こした混乱が、世界に衝撃を与えました。在アフガニスタン米国大使館で通訳として働いていたアフガニスタン人のミラード・オスマニさんは、中央広播電視総台(チャイナ・メディア・グループ、CMG)の記者に、困難を極めた国外退避の様子を語りました。

 記者は数日前、アラブ首長国連邦(UAE)のアブダビで、到着して間もないオスマニさん一家と会いました。

 オスマニさんは「米国にとって最大の問題と過ちは、予測のミスだ。1カ月の時間があると思っていたカブールが2日で占領されてしまった。人混みのために多くの人がそこで犠牲になった」と語りました。

 また「空港には人が多すぎて、強い人間でなければで入り込むことができない。そうでなければ踏みつけられてしまう。私の兄と義理の姉は結局、空港内に入り込むことができなかった。2人はまだアフガンにいるが、子どもたちは私と一緒に出国した。あまりの混雑と暑さで、子どもがずっと泣いていたり、周りが混んでいたりして、とてもうるさかった」と話しています。

 なんとか空港内に入ったオスマニさんは、家族と空港内で4日間、配られた軍用の補給食品を食べながら、5日目の夜にようやくUAE行きの軍用機に乗り込むことができました。

 オスマニさんによりますと、機内では1つの空間に全員が詰め込まれ、定員200人のところ、最終的には400人以上になったそうです。

 これまでにオスマニさんの親戚と友人の計3人が命を落としました。オスマニさんの兄とオスマニさんの知り合いで、米国大使館で働いていた100人以上が国内に足止めされたままです。(c)CGTN Japanese/AFPBB News