【8月27日 AFP】フォーミュラワン(F1、F1世界選手権)に参戦するハース(Haas F1 Team)のミック・シューマッハ(Mick Schumacher)にとって、今週末の21F1第12戦ベルギーGP(Belgium Grand Prix 2021)は、父親のミハエル(Michael Schumacher)氏が同GPが行われるサーキット、スパ・フランコルシャン(Spa-Francorchamps)で輝かしいキャリアをスタートしてから30年の節目となる。

 1991年に開催されたベルギーGPで、ミハエル氏はフランス人ドライバーのベルトラン・ガショー(Bertrand Gachot)の代わりにジョーダン(Jordan)からF1デビューを果たした。予選7位で臨んだ決勝レースでは1周目でリタイアとなり、通算91回のGP優勝と通算7度の世界タイトル獲得を果たすことになるキャリアの最初のステップは結果を伴わなかった。

 現在52歳になるミハエル氏が、2013年12月に仏アルプス(French Alps)で遭遇したスキー事故で頭部に深刻な損傷を負ってから公の場に姿を現していない中、ミックは29日の決勝を3日後に控えて行われた記者会見で、父親の伝説が始まったサーキットでのレースにわくわくしていると話し、「ここは父が歴史を刻んだだけでなく、自分にとっても相性が良い」と語った。

 ハースのルーキードライバーであるミックは、「ここでは欧州F3選手権(FIA European Formula 3 Championship)時代、2018年に初めてポールポジションを獲得して初優勝も果たした。このトラックではすごく楽しんでいるし、自宅近くに戻れることを楽しんでいる」とし、「ずっと何年もたくさんのファンが応援しに来てくれているから、そう、ここは最高の場所だ」とコメントした。

 米動画配信大手ネットフリックス(Netflix)では、来月15日にミハエル氏のドキュメンタリー映画『シューマッハ(Schumacher)』が公開されることになっており、ミックは家族の協力で完成したこの作品をファンに見てもらいたいとして、「多くの人々にとって、とても感慨深いドキュメンタリーになることは間違いないと思う」と語った。

「それ(ネットフリックス)が、大勢の人々をこの競技に引き込んでいるけれど、多くの人々は僕の父の姿を見て育ってきているから、これを見てとても感情的になるだろう」

「自分が言えるのは、これを見てもらって体験してもらいたいということだけ。ネタバレはしたくないから」 (c)AFP