【8月25日 AFP】アルジェリアのラムタン・ラマムラ(Ramtane Lamamra)外相は24日、隣国モロッコによる「敵対行為」を受けて国交を断絶すると発表した。両国はここ数か月、新たな緊張関係にあった。

 両国は長年、相手政府が双方の反政府勢力を代理として支援していると非難し合ってきた。特に、アルジェリアが係争地である西サハラ(Western Sahara)の独立派を支援していることは、モロッコにとってアルジェリアとの不和の種となっている。

 アルジェリア北部では今月、多数の死者が出る山火事が発生。その原因をめぐり同国は先週、モロッコが関与したと断定していた。

 この山火事をめぐっては、アルジェリア当局の備えが不十分だったとの指摘もある一方、同当局は、首都アルジェ東部の地中海沿いに広がる山岳地帯カビリー(Kabylie)地方でベルベル人が中心となっている独立運動を非難し、この勢力をモロッコ政府が支援していると主張している。

 モロッコ外務省は24日、アルジェリアによる国交断絶は「完全に不当」なもので、「虚偽の、もっと言えばばかげた口実」に基づいたものだとする声明を発表した。(c)AFP