【8月24日 AFP】英国は23日、翌24日にオンラインで開かれる先進7か国(G7)首脳会議で米国に対し、今月末に設定されているアフガニスタンからの軍撤収期限を延長するよう要請する方針を示した。一方、アフガニスタンを制圧したイスラム主義組織タリバン(Taliban)は、撤収が遅れれば「結果」を伴うことになると警告した。

 ジョー・バイデン(Joe Biden)米大統領は、一時的に派遣した数千人規模の米軍部隊が進める退避の期限を今月31日としているが、必要ならば延長する用意もあるとしている。

 英国は現在、日本や米仏独伊加が参加するG7の議長国を務めている。ベン・ウォレス(Ben Wallace)英国防相は、ボリス・ジョンソン(Boris Johnson)首相がG7会議で「米国が(撤収期限の)延長を検討する可能性を高めようと試みる」意向だと説明。31日以降のアフガン首都カブールからの避難は、米国の主導なしには継続できないと強調した。

 また国防省高官のジェームズ・ヒーピー(James Heappey)氏は英スカイニューズ(Sky News)に対し、タリバンに重要な発言権があるというのが「厳しい現実」だと指摘。

「あす行われるのはG7首脳間の協議だけではなく、タリバンと行う協議にもなるということを、誰もが明確に理解しなければならない」とし、「タリバンには選択肢がある。国際社会と向き合おうと努力し、国際的な枠組みへの参加を望んでいると示すことができる。あるいは、背を向けて延長の余地はないと言うこともできる」と述べた。

 一方、タリバンのスハイル・シャヒーン(Suhail Shaheen)報道官はスカイニューズに対し、「米国や英国が退避を継続するためにさらに時間を要求するなら、答えはノーだ。さもなくば結果を伴うことになる」と語った。(c)AFP