【8月21日 AFP】ボクシング、WBAスーパー世界ウエルター級タイトルマッチで対戦するマニー・パッキャオ(Manny Pacquiao、フィリピン)とヨルデニス・ウガス(Yordenis Ugas、キューバ)が20日、前日計量に臨んだ後、フェースオフでにらみ合った。

 勝つと予想する声が圧倒的に多いパッキャオが146ポンド(約66.22キロ)だったのに対し、タイトル防衛に挑むウガスはリミットの147ポンド(約66.68キロ)で計量をパスした。

 パッキャオが当初対戦するはずだったWBC・IBFウエルター級王者エロール・スペンス・ジュニア(Errol Spence Jr.、米国)が目の負傷で棄権したことにより、ここまで26勝4敗(12KO)の通算戦績を誇るウガスは、試合が決まってわずか11日でファイトに臨むことになった。

 62勝7敗2分け(39KO)の通算戦績を記録している42歳のパッキャオは、「このファイトを軽く捉えてはいない」と話し、「当然ながら、自信過剰にならないようにしつつ、あすは自分が勝つと断言しておきたい」と意気込んだ。

 キャリア最長となる約2年ぶりのリング復帰を果たすパッキャオは、米ラスベガス(Las Vegas)のTモバイル・アリーナ(T-Mobile Arena)で観戦する大観衆とペイ・パー・ビュー(PPV)で視聴するファンの前で、また一つ世界タイトルを目指すことになる。

 また、急きょ再調整された今回の一戦は、パッキャオにとって相手に借りを返す機会でもある。

 新型コロナウイルスのパンデミック(世界的な大流行)でボクシング界も一時活動休止に追い込まれたにもかかわらず、同選手は長期の「非活動」状態だったとして、1月にWBAスーパー王者から降格させられて物議を醸した。

 代わりにWBAのベルトはウガスの手に渡り、これに憤慨していたパッキャオは、「リングで自分に挑戦することなく、ベルトを誰かに奪われるのは気に入らなかった」と話し、「われわれはお互いにチャンピオンだが、21日の後は誰がベルトを持っているか分かるだろう」と強調した。(c)AFP