【8月20日 AFP】サッカー元スコットランド代表のレジェンドで、イングランドのマンチェスター・ユナイテッド(Manchester United)などでプレーしたデニス・ロウ(Denis Law)氏が19日、「混合型認知症」と診断されたことを公表し、可能なうちに現状を伝えたかったと付け加えた。

 現在81歳のロウ氏はコメント文で、「自分の状態について公表したいと感じている」とし、「複数の認知症を併発する混合型認知症と診断された。私の場合は、アルツハイマー型認知症と血管性認知症だ」と明らかにした。

 もはやユニホームにサインしたり、署名することはできなくなったというロウ氏は、「私に何か送ってくれた人たちに謝罪する。しかし、(何かにサインすることは)私にはできないんだ」とコメント。

 その一方で「前向きな気持ちを心掛け、これからも本拠地オールド・トラフォード(Old Trafford)で私のクラブ、マンチェスター・ユナイテッドの試合を観戦し続ける決意だ」とつづり、こよなく愛するユナイテッドの試合を見に行く意欲を示した。

 現役時代に「キング」の愛称で呼ばれたロウ氏は、1962年から1973年まで在籍したユナイテッドで計404試合に出場し、合計237得点を記録した。

 オールド・トラフォードの前には、故ジョージ・ベスト(George Best)氏と一緒に、昨年11月に認知症と診断されたことを明かしたボビー・チャールトン(Bobby Charlton)氏とロウ氏の元名選手3人が並ぶ、「ユナイテッド・トリニティ(United Trinity)」と呼ばれる銅像が建てられている。

 1961年から1962年まではイタリア・セリエAのACトリノ(AC Torino、現トリノ<Torino FC>)でプレーしたロウ氏は、最後は若手時代に所属したマンチェスター・シティ(Manchester City)に復帰し、同クラブで競技生活の幕を閉じた。

 1974年にはスコットランド代表としてW杯(World Cup)に出場。同国代表として計55試合で30得点をマークし、母国の通算得点数では現在もトップタイの記録を保持している。(c)AFP