【8月20日 AFP】アフガニスタンの首都カブールでは、同市を制圧したイスラム主義組織タリバン(Taliban)が空港周辺に検問所を設置し、国外退避者向けの便に搭乗しようとする人々を妨害しているとの懸念が高まっている。米国は、安全なアフガニスタン人の国外脱出を要求した。

 15日にタリバンがカブールを制圧して以来、数万人のアフガン人が国外退避を試みている。タリバン幹部らはここ数日、反対勢力に報復をしないことを繰り返し誓い、寛容な印象を与えようとしてきた。

 しかし米国は18日、タリバンが米国やその同盟国に協力したアフガン人の国外退避を許可するという誓約を放棄していると指摘。ウェンディ・シャーマン(Wendy Sherman)米国務副長官は記者会見で、「タリバンが公約や米政府への誓約に反し、出国を望むアフガン人が空港に到達できないよう妨害しているという情報がある」と説明し、「タリバンには、国外退避を望むすべての米国民、すべての第三国民、すべてのアフガニスタン人を安全に、いやがらせ行為に及ぶことなく出国させることを期待する」と述べた。(c)AFP