■男性たちがフェミニズムに反発する社会的背景

 男性たちがこうした反応をする背景には、韓国の経済成長の鈍化、格差の拡大、住宅価格の高騰で多くの国民が住宅購入を諦めざるを得ない状況がある。

 京畿開発研究院(Gyeonggi Research Institute)のオ・ジェホ(Oh Jae-ho)氏は、ここ数十年で、女性の就業率が上がり、それに伴い、競争も激化してきた点を指摘する。「若い男性は、上の世代の男性が享受した性差別的な特権の代償を自分たちが不当に払わされていると感じている」

 韓国の男性は長年、特権の恩恵に浴してきた。先進国でつくる経済協力開発機構(OECD)加盟国の中で、性別による賃金格差が最も大きいのは韓国だ。財閥企業の役員に占める女性は、わずか5.2%にすぎない。

 さらに同国では、スパイカメラ(隠し撮り用小型カメラ)による盗撮やリベンジポルノによる犯罪が急増している。

 だが、「政治家は、女性に対する制度化された性差別の存在を否定している」と、女性の権利向上のために活動しているアン・ソジョン(Ahn So-jung)氏は語った。

 2001年に設立された女性家族省はこれまで、家父長制に基づく戸主(戸籍)制度を廃止し、シングルマザーの子育て支援を行う機関を立ち上げ、ワーキングマザーや「結婚移民」となった外国人妻の支援を行ってきた。

 鄭英愛(チョン・ヨンエ、Chung Young-ai)女性家族相は、「これまでの女性の権利向上は、この省の存在なしでは実現できなかった」として、女性家族省の存続を求めている。(c)AFP/Claire LEE