【8月17日 AFP】アフガニスタンの首都カブールを掌握した旧支配勢力タリバン(Taliban)は17日、首都機能の再開に向けて迅速に動き、政府職員に「恩赦」を出して職務に戻るよう呼び掛けた。しかし市民は警戒を示しており、通りを歩く女性の姿はほとんど見られなかった。

 タリバンの下で今後予想される厳格なイスラム法に基づいた統治や、米国が支援した政府側に付いたことでタリバンから報復を受けることを恐れて、大勢の人が国外逃亡を試みている。カブールの空港は大混乱に陥ったが、翌17日には退避者向けの便の運航が再開された。

 再び権力を握ったタリバンは、17日までに政府職員に対する恩赦を発表するなど、自制と穏健姿勢を印象付けようとしている。

 タリバンは「政府のどの役職、どの部門の者も、十分に満足した上で職務を再開し、一切恐れることなく職務を継続するべきだ」との声明を出した。

 交通整備をする警察も街に戻り、幾つかの店舗が営業を再開したが、店主の一人は「恐怖心はある」と語った。

 また、学校や大学などの閉鎖は続いている。人目をはばからずに通りに出る女性はほぼ皆無で、男性は洋服ではなく伝統衣装を着用している。(c)AFP/David FOX