【8月15日 AFP】女子テニスの大坂なおみ(Naomi Osaka)が14日、次週出場を予定しているウェスタン&サザンオープン(Western & Southern Open 2021)での全賞金をマグニチュード(M)7.2の地震に見舞われたハイチに寄付すると発表した。

 女子テニス年収1位の大坂は、父親がハイチの出身で、今回の災害が起こった同国に縁がある。大坂はツイッター(Twitter)で「ハイチの惨状の数々を目にして本当に胸を痛めているし、きっとまったく心が休まらないと思う」と話した。

「今週は大会に出場するつもりなので、全賞金をハイチ救済の活動に寄付したい。私たちの祖先の血は強いから、何度でも立ち上がれると思っている」

 14日朝にハイチを襲った地震は、少なくとも死者304人を出し、南西部では教会や商店、学校が数多く倒壊する大きな被害をもたらしている。

 大坂の父親であるレオナルド・フランソワ(Leonard Francois)さんは、震源地に近い南の半島部にあるジャクメル(Jacmel)の出身で、大坂は以前、日本とハイチの両方の文化を学びながら育ったと話している。父方の祖父母は英語を話さず、クレオール語でしかコミュニケーションが取れないという。

 大坂にとって、ウェスタン&サザンオープンは精神面を理由とした休養からの復帰2戦目。1戦目の東京五輪では、最終的に銀メダルを獲得するマルケタ・ボンドロウソバ(Marketa Vondrousova、チェコ)に3回戦で敗れ、メダル獲得はならなかった。(c)AFP